深夜のカフェデートのお誘い
186cmの彼とホテルデートした日。
なんだか、不発に終わったデートで、微妙な感じで帰宅。
やっぱり、婚外でお付き合いするなら、ストレスがない相手がいいよね。
この人に会いたい、この人のために時間を作りたいって思える相手じゃないなら、そんなリスクを負ってまで、時間を作る必要もないし、会いに行く必要もないし、付き合う必要もないよ。
まだ夕方16時頃だったこともあり、ゆっくり子供達の準備とかして過ごせて、久しぶりにゆったりとした時間を過ごしてたの。
やっぱり、どうしても夜の外出が増えると、子供達に寂しい思いをさせちゃうからね。
ま、ほとんど寝てるんだけど…。
で、この日は習い事も休ませて、久しぶりに家族でゆっくり過ごすという、珍しい夜を過ごしてて。
やることもさっさと終わっちゃって、夕飯も早く食べ終わったので、のんびりテレビタイム。
子供達も宿題終わらせて、お風呂も入って、あとは寝るだけ、の状態。
子供達との時間は、夕方以降、寝るまでしかないから、その時間に沢山おしゃべりしたり、一緒にテレビを見たりして、過ごすことが多いの。
とはいえ、子供達も、友達との電話とか、大好きなアイドルの音楽を聴いたり、好きなスポーツのYouTubeを見たり、思い思いの時間を過ごすことも増えてきたから、段々ママは寂しくなってきてるのよね…
習い事に忙しい子供達は、だいたい、私が運転する車の中で、おにぎりを食べたり、習い事の帰りに、みんなで外食して帰ってきたり、なかなかママの手料理を食べることも減ってきているから、この日みたいに、ゆっくり私の手料理を食べれる日は、貴重で、幸せな時間を過ごしていたんだけど…
食事を終えて、みんなでテレビを見ながら、まったり過ごしていた、就寝前のちょっとした時間。
そこに、亮真さんからLINEが…。
――お茶する?
えっ?こんな時間のお誘い?しかも当日に?
え?急にどうしたんだろう……。
いや…理由は分かってる。
実は今日の昼間、亮真さんのお父様が亡くなったの。
前から危ないって言ってたんだけど…、亡くなった時も、すぐにLINEが来て…
――親父が亡くなりました。落ち着いたら連絡します。
って。
この日は、仕事でも大事な案件抱えてて、忙しいって聞いてたから、私はLINEするの控えてたんだけど…
まさかの、お父様のご逝去の報告に、私も、なんて声をかけていいのかわからなかった。
――大変な時に連絡してくれてありがとう。私のことは気にしないで。落ち着いてから連絡ください。お父様のご逝去お悔やみ申し上げます。
すると、彼から返信が…
――ずーっと落ち着かなかったらどうする?
――えっ?
――ははは
亮真さん、落ち込んでないのかな…?気を紛らわせようとしてるのかな…?
絶対に、ショックを受けているはずなのに、私に心配させまいとして、いつも通りの冗談をLINEに送ってくる亮真さんに、胸が苦しくなる。
基本的には、自分の話を滅多にしない亮真さん。
自分の弱みも、決して見せようとしないタイプだと思ってたんだけど…
お父様が亡くなった日の夜に、奥さんじゃなくて、私を呼び出して、私と一緒にいることを望んでいる亮真さんのことが、無性に愛おしく感じたし、無性に、抱きしめてあげたかった。
――とにかく運転気を付けて
こんなやり取りを、昼間にしていたこともあって、亮真さんの様子がずっと気になっていた私は、もちろん、お茶デートをOKした。
今、この人には、私が必要なんだって、そう思っちゃったんだよね。
どんなに不仲な親子だったとしても、実の父親を亡くすって、精神的には、相当ダメージを受けてるはず。
子供達はもう寝ていたので、そっと家を出る。
彼は、仕事中に急いで車を取りに戻り、スーツ姿のまま、お父様のところへ行ったらしい。
彼のスーツ姿を見るのは初めてだったけど、スーツ姿もかっこよかった♡
昨日も行った、私の自宅近くのカフェに行き、昨日と同じ席に座った。